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【スタジアム】福山市スポーツ&ウェルネスパーク構想について

平素より、福山シティフットボールクラブ(以下、福山シティFC)の活動に多大なるご理解とご支援を賜りまして誠にありがとうございます。

この度、本格的なJリーグ参入に向けて、スポーツ・スタジアムを核としたまちづくりプロジェクト「福山市スポーツ&ウェルネスパーク構想」についてお知らせいたします。

クラブの現状について
福山シティFC(所在地:広島県福山市)は、現在Jリーグ参入を目指して活動しておりますが、ホームタウン内(福山市)にはJリーグスタジアム基準を満たすサッカースタジアム及び陸上競技場が存在せず、Jリーグライセンスの取得が困難な状況です。
現在、クラブが主な試合会場として利用している「竹ヶ端運動公園陸上競技場(福山市)」は、Jリーグ基準を満たすには大規模な改修が必要です。
Jリーグによる試算では、竹ヶ端運動公園陸上競技場の改修費用は約20~30億円、びんご運動公園陸上競技場(尾道市)でも約5~10億円が必要と見込まれています。
また、竹ヶ端運動公園陸上競技場は他競技との兼ね合いから、クラブが目指す使用頻度を確保できず、過去6シーズンでわずか5試合しか公式戦の開催ができていない現状があります。
びんご運動公園についても暫定的な利用にとどまり、ホームタウン内の施設ではないため、本格的なホームスタジアムとして活用することが難しい状況です。
こうした背景から、福山シティFCは「ホームタウンである福山市内にJリーグ基準を満たすサッカー専用スタジアムを新設したい」と考えております。

Jリーグのスタジアム基準と収容人数について
福山シティFCでは、Jリーグ参入を目指す上で、スタジアム整備が最重要テーマとなっています。
2024年度より適用されたJリーグスタジアム基準によると、J1は15,000人以上、J2は10,000人以上(芝生席は観客席とはみなされない) 椅子席で、J1は10,000席以上、J2は8,000席以上の座席があること(ベンチシートは1席あたりの幅を45cm以上とする)、J3は原則として5,000人以上(メインスタンドに椅子席があること。なお、芝生席は、安全性等についてJリーグが検査し、 特段の支障がないと認められる場合には、観客席とみなすことができる)が求められています。
ただし、原則としてJリーグ規約第34条に定める「理想のスタジアム」の要件を満たし、ホームタウン人口等の状況、観客席の増設可能性(特に敷地条件)、入場料収入確保のための施策等を踏まえて理事会が総合的に判断した場合、5,000人以上(全席個席であること)で基準を満たすことが認められています。

「理想のスタジアム」としては、以下の4つが要件とされています。
① アクセスが優れていること
② すべての観客席が屋根で覆われていること
③ 複数のビジネスラウンジやスカイボックス、大容量高速通信設備を備えること
④ フットボールスタジアム(サッカー専用)であること

近年の国内スタジアムの新設事例を見ても、J3クラブでは5,000人規模や10,000人規模の拡張型スタジアムとして整備するケースが増えています。例えば2023年に開業したアシックス里山スタジアム(収容5,316人)、2024年に開業した金沢ゴーゴーカレースタジアム(10,728人)などがあり、いずれも将来的な増築を見据えた設計がなされています。
福山シティFCでは、こうした全国の新設スタジアム事例を参考にしながら、将来のJリーグライセンス取得に向けて、地域に根差した「理想のフットボールスタジアム(サッカー専用)」を検討してまいります。

福山シティFCでは、将来のJリーグ参入およびJ1昇格を見据えた新スタジアム計画を進めるにあたり、過去の入場者実績や需要見込みを踏まえ、具体的な施設規模・仕様の検討を行っています。
直近の福山シティFCホームゲームにおける入場者数の上位実績は以下の通りです。

同会場でのサンフレッチェ広島の入場者実績(例:2025年6月 3,942人、2024年6月 4,268人)と比較しても、一定の集客ポテンシャルが確認されています。

施設規模・方針について
・Jリーグ昇格後の入場者数の増加を考慮し、第一期工事では収容人数9,000~10,000人を前提に施設計画を検討する
・J1昇格時には、15,000人規模までの拡張を視野に入れる
・建設地における条件、仕様を踏まえ、初期投資を抑えるための段階的拡張や、将来的な秋春制への対応検討を実施
・アクセスに優れ、観戦環境の充実した新スタジアム整備により、福山市の新たな価値を創出する

プロジェクト背景
福山シティFCは、福山市の掲げるスポーツ推進計画に基づき、次代のスポーツ文化を創生するための新たなプロジェクト構想「福山市スポーツ&ウェルネスパーク構想」をご提案いたします。
この構想は、スタジアムを中心とした総合的なスポーツ・ウェルネス拠点を整備することで、誰もがいつでも、どこでも、いつまでもスポーツに親しみ、健康で活気あふれるまちづくりを目指すものです。

スタジアムを核としたまちづくりで備後福山を元気に
福山シティFCは、スポーツを通じて福山市および備後地域の活性化を目指すため、「福山市スポーツ&ウェルネスパーク構想」を掲げ、地域に新たな価値を生み出すプロジェクトを推進します。
本構想は、スタジアムを中心としたまちづくりを通じて、人と企業、そして地域が繋がり合うことで備後福山に活気と誇りをもたらすことを目的としています。

◾️プロジェクトビジョン
スタジアムを核としたまちづくりで備後福山を元気にする。

◾️3つのコンセプト
1. まちづくり - 地域の活性化、郷土愛・誇りの創生
・車に頼らない観戦文化を生み出し、街に賑わいをもたらす拠点へ
・地域課題解決につながる公共機能を併せ持つ、住民連携型スキームのモデル構築
・多様な人を受け入れるインクルーシブな拠点化
・福山全体に付加価値を波及させ、都市競争力の向上を図る

2. ひとづくり - 人材の育成
・選手のプレーを間近に体感できる臨場感あふれるスタジアムで、子どもや若者に非日常の興奮と感動を提供
・将来の夢や地域愛を育むリアルな空間づくり

3. コミュニティづくり - 地域コミュニティの創生
・市内企業が自然に集い、横のつながりを生む「この人に出会える」スタジアム
・市民と企業の交流、プロモーション、実証実験の場として機能
・既存の市内観光や地域資源とも連動し、県外・国内からの来訪者を増加させる新たな拠点に

◾️背景にある福山市の課題認識
・地域の魅力不足、知名度不足(知名度ランキング262位)
・若年層の市外・県外流出、少子高齢化による人口減少
・スポーツの実施率や「観る」文化が全国平均より低い
・地域企業間の横のつながりや、プロモーション拠点の不足

福山シティFCは、この構想を通じて福山を「スポーツで活気あふれるまち」に変え、地域に新たな経済循環とコミュニティを生み出すことで、次代の福山のあり方を共に創ってまいります。

フットボールの魅力を最大化する「劇場型スタジアム」構想を推進
福山シティFCは、福山市における新たなスポーツ&エンターテインメントの発信拠点として、「フットボールの魅力を最大化させる劇場型スタジアム」構想を掲げています。
このスタジアムは、単なる試合会場を超え、地域の暮らしや経済、文化を豊かにする多面的な価値を生み出すことを目指しています。

◾️フットボールスタジアムのコンセプト特徴
・日本独自の建築様式
木材を用いた日本伝統の建築様式を採用し、本場イングランドの臨場感を彷彿とさせるコンパクトなスタジアムを設計。
このまちに馴染む、「スポーツ&エンターテインメントの劇場」を創出します。
・次世代を見据えた社会実験場
ICTやIoT、ユニバーサルデザインを取り入れ、次世代の社会のあり方を提案する社会実験の場に。
・まちとの連携
スタジアムを中心に周辺商業エリアやウェルネス環境、QOLの向上を推進し、まち全体に価値を波及。
・地元企業への価値提供
観客のボルテージが最高潮に達するスタジアムならではの特性を活かし、アクティベーションやパートナーシップの価値を向上。
・安らぎの提供
スタジアム周辺に「ほっと安心できる」緑のレクリエーションゾーンを整備し、地域住民にとっても身近な憩いの場に。

『2週間に一度、まちに熱狂と感動を』

極上のエンターテインメント空間を演出します。

スタジアムを核とした新たなまちづくりを通じて、地域経済や文化を活性化させ、備後エリアにこれまでにない価値を創出してまいります。

フットボールスタジアムのイメージパース①
※スタジアム候補地はあくまでイメージです

フットボールスタジアムのイメージパース②
※スタジアム候補地はあくまでイメージです

◾️税金による施設整備から、民間による施設整備へ
近年、日本のスポーツ政策は旧来の「体育政策」から、新たな「スポーツ政策」へと大きく転換を遂げています。

これにより、官民が連携して質の高い公共サービスを提供しつつ、建設や維持管理コストを削減し、地域経済やスポーツツーリズムを活性化させる動きが加速しています。

◾️国内のスタジアム整備・運営の潮流
従来は自治体が主体となり税金で整備・運営していたスタジアムも、現在では官民連携(PPP/PFI方式)や、民間企業が主体となる整備・運営が全国で進んでいます。
図表では、北海道北広島市の「ES CON FIELD HOKKAIDO」、愛媛県今治市の「アシックス里山スタジアム」、大阪府吹田市の「Panasonic Stadium Suita」、広島県広島市の「MAZDA Zoom-Zoom Stadium」、北九州市の「ミクニワールドスタジアム北九州」など、全国の先進事例を比較。
これらの事例では以下のような特徴があります。
・民間資金や運営ノウハウを積極活用
・自治体と民間がリスクや費用を分担しながら、公共性と経済性を両立
・スタジアムを中心に、商業・宿泊・地域交流機能を併設し地域活性化を推進

◾️福山市における意義
こうした全国の事例を参考に、福山シティFCは福山市における新スタジアム構想においても、税金だけに依存しない持続可能な整備・運営スキームを追求。

地域課題の解決や都市のブランド力向上につながる取り組みを官民連携で推進し、福山市が新たなモデルケースとなることを目指します。

◾️福山市の新たな未来を創造するまちづくりプロジェクト
福山シティFCは、PPP・PFIを活用し民間投資によるスタジアム整備を進めることで、福山市に多大なメリットをもたらすプロジェクトを推進してまいります。

◾️税金負担を抑える施設整備スキーム
・民間投資を活用することで、税金によるスタジアム建設費(イニシャルコスト)が不要
・施設を保有することで発生する維持管理費・運営コストを抑制し、税金負担を最小化
・官民連携スキームにより、安定したスタジアム運営(黒字化)を実現可能
・これまでの「体育政策」から「スポーツ政策」へ転換する時代に即した取り組み

◾️福山市民への還元
・年60日以上を市民や学校教育のために活用可能
・周辺地域の価値向上や地域活性化に繋がり、市民の健康寿命延伸やスポーツ文化の醸成に寄与

◾️既存施設コストの削減
・竹ヶ端運動公園エリアの再整備計画と連携し、再整備コストや維持管理コストも軽減可能です。

◾️新しい福山市の未来創生に貢献
・スタジアムを核にしたウェルネスパークが、若年層にとって魅力ある雇用創出を実現
・市外や県外からのUターンの増加を促進
・子育て世代や学生が将来に希望を持って街の在り方を体感できる場を提供

◾️福山市の新たな価値を創出
・市外・県外からの流入が増え、スポーツ・観光ツーリズムが活性化
・Jリーグ昇格後は毎週のように周辺外からファンが訪れ、街の賑わいを創出
・経済波及効果への期待(宿泊・飲食・観光・お土産等)
・さらに交通流入人口も年間 +28万人 が見込まれ、ホームゲーム20試合で平均1万4千人規模の動員を試算しています。

福山シティFCは、スポーツを通じて福山市に新たな活力と誇りを創出し、市民・企業・行政が一体となった持続可能なまちづくりを実現してまいります。

フットボールスタジアムに関するQ&A

Q1.スタジアムの建設候補地は?
>候補地はホームタウンである福山市内の自治体及び民間の遊休地を模索中です。

Q2.竣工予定時期は?
>最短でのJリーグ参入(2025シーズン:JFL・2027-2028シーズン:J3)を目標にしているので、2027年秋の竣工を目標にしています。

Q3.スタジアムの建設費用は?また、どのように捻出する?
>建設費は40億円(税抜)想定で、民間による資金調達を検討しています。

Q4.なぜ、このタイミングでの発表?
>構想自体は5年前からあったものの、Jリーグへの参入が見えてきたタイミングであること、そしてクラブ創設10周年記念パーティーにて福山シティファミリーの皆さまが一堂に会する絶好の機会であったことを踏まえ、最も意義のあるタイミングでの発表を決断いたしました。