先日の天皇杯準々決勝の結果をもって2020シーズンの全日程が終了しました。
「福山シティFCとして確固たるサッカーをしたい。福山に新たなサッカー文化を根付かせたい。」
去年岡本代表からそのようなオファーを受けたあの日から早くも1年が過ぎました。
福山シティFCが今季始動したのが1月14日。その日からその使命を果たすべく1日足りとも手を抜くことなく、妥協せずに、自分のできる限りの力を尽くしてきました。しかし当初から目標にしていた「天皇杯でのJクラブ撃破」を達成することはできませんでした。それは間違いなく監督である私の責任であります。
しかし目標を達成できなかったからといって、私たちの歩みに価値が無かったかというとそうではありません。選手・スタッフたちと歩んできた道には着実に確実に次の未来へと繋がる足跡を残したと自負しています。
今までサッカー応援したことがない人たちが私たちをきっかけにサッカー応援したり、今まで福山市を知らなかった人たちが私たちをきっかけに福山市を知る。サッカーを通じた街づくりを目的としている私たちにとって、多少なりとも福山市に貢献できたことは本当に嬉しい限りです。
また今季は新型コロナウイルスの影響により1ヶ月半の活動自粛、リーグ戦や天皇杯のレギュレーション変更、クラブの解散危機など多くの困難が起きたシーズンでありました。
しかしクラウドファンディングをはじめとする、多くのファン・サポーター、そしてスポンサー様からの応援・支援により私たちは何度も立ち上がることができました。無事シーズンを終えることができるのも私たちを支えてくださる皆様のおかげです。本当に感謝申し上げます。
さて最後になりますがこの場を借りて伝えたいことがあります。
福山シティFCは「青年監督」が注目されることが多々あります。しかし「青年監督」以上に注目されるべき努力をしている仲間を私は知っています。仕事終わり夜遅くにトレーニングジムに通う選手を。朝早くグラウンドに来てランニングしている選手を。慣れない戦術を何とか学ぼうとする選手を。歯を食いしばりながら対戦相手と似たプレーをする選手を。ベンチから檄を飛ばす選手を。夜遅くまで仕事しているスタッフを。本気でクラブのために働くフロントスタッフを。全員がクラブのために、地域のために本気で行動できる。そんなチームを心から愛しています。
来季は今季を上回る成績と魅力的なサッカーを披露できるよう力の限り努力することを誓います。
2020シーズン福山シティFCを応援してくださった全ての方々に感謝申し上げます。1年間本当にありがとうございました。
福山シティFC 監督 小谷野拓夢